夜明け前

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正月・薬王寺の鐘楼門

あけましておめでとうございます。
旧年中、お子様をお預かりさせていただいたことに感謝し、本年も子どもの育ちの援助を最大の目的として、専心して参りたいと存じます。

振り返れば、昨年の干支(えと)である「庚子(かのえ・ね)」は「新たな芽吹き、繁栄の始まり」とされる年でした。
3月から新型コロナウイルスに振り回され、とてもそのような年だったとは思えません。

しかし、立春にはまだ春は遠く感じ、立秋には夏の盛りを感じ、夜明け前はもっとも暗いと感じるものです。
昨年の混乱の中で学び、そして新たな可能性を生み出したものごとに、新たな芽吹きがあったのだと考えています。

ひとつは例年通りの保育ができない中でも、子ども達の育ちは変わらないことがわかりました。
むしろ、大人が決めたスケジュールではなく、子どもの内側から湧き出る思いに寄り添えば、大人が予想していた以上の育つ姿が現れることを確信できたと感じます。

もうひとつは大人の変化です。
人との接触に慎重にならざるを得ない状況の中で、虚飾を廃し、本当に大切なことは何かを真剣に考え始めたのではないでしょうか。
Zoom(ズーム)を初めとしたウェブ会議システムなどのICT技術を活用することは当然となり、以前よりも頻繁に交流できるようになった面もあります。(ICTについては、コロナ禍によって導入が数年前倒しで早まったとも言われます。)

今年の干支は「辛丑(かのと・うし)」です。この年には「痛みを伴う幕引きと、新たな命の芽吹き」があると言われています。
今年もまた大きな変化を求められる年になるでしょう。そこには苦痛をもたらすこともあると思います。しかしその苦痛は新たな成長のために必要とされるものです。
夜明け前の闇夜同様、夜明けまでは間もないと信じてまいりましょう。