いよいよ12月、年末です。
なんとなく気ぜわしくなる大人に比べて、クリスマスやお正月など楽しみなことが多い子どもたちはますます元気に過ごしているようです。
クリスマスといえばキリスト教のお祭り。イエス・キリストがお生まれになったことを祝う行事ですが、キリスト教が広まっていく中で各地のお祭りと融合しながら今のお祭りが形づくられていったとされています。
また「クリスマスはイエス・キリストの誕生日」ということがありますが、これは違っていて、「イエス様がお生まれになったことをお祝いする日」であり、実際の誕生日は10月ごろだったのではないかという説があります。
そもそもイエス・キリストが一人の人をさす名前ではなく、何人かいた「イエス」の伝承をまとめて伝えていて、それが現在では同一人物のことのように伝わってしまったという説もあり、すでに2千年前の事実を知ろうとするのも、なかなか大変なことだと感じます。
これだけ広い場所で、長い間続けられるクリスマスという行事は、それだけ人々を感動させる意味合いがあるのでしょう。そこにはイエス・キリストが説かれた「愛」の魅力と大きさがあるのだと思います。
キリスト教が広まった理由の一つに、当時差別され虐げられていた人々も仲間として受け入れていったことが挙げられます。この点はブッダが説かれた教えにも通じるところで、人々を出自や身分で考えるのではなく、人として関わっていくという多様性を認め合う考えが、人々の心を捉えたのかもしれません。
子どもにとってはサンタさんからのプレゼントを楽しみにする季節、大人はこれら聖人たちの「無償の愛」に思いを馳せ、考えを巡らせるのも良いでしょう。