園長コラム「節分の事故」

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2月は二十四節気の「立春」があるところから春が始まる月、旧暦でいうところの新年が始まる月です。

立春の前の日は冬と春を分ける日ということで「節分」と言われています。
ということは他の季節の始まりの日(立夏・立秋・立冬)の前の日も「節分」ということになります。他はことさらに行事めいたこともなく立春前の節分だけが特別な日になっているところから、いかに昔の人々が冬の終わり・春の到来を待ち望んでいたかがわかります。

この時期になりますと「子どもの誤飲・誤食に気をつけよう」という呼びかけが各所から届きます。
保育園や家で豆まきを行う→落ちた豆も子どもが飲み込む→のどに詰まらせる・気管に入ってしまう、といったトラブルが起こりえるので、まずは幼い子どもの手が届く範囲では注意しましょう。
また最近では恵方巻きも盛んに流通してます。黙って食べると縁起がよいとされているので、喉をつまらせても周囲が気づかない可能性がある、という呼びかけがされています。

2017年3月に日本産業企画(JIS規格)「子ども用衣料の安全性(JIS L4129)」が公開されました。
それまであいまいになっていた事故につながりやすい構造や素材(フードやヒモなど)を子ども服に使わないようにする規格です。
大人には危険ではない構造・素材でも、取り返しのつかない事故につながる場合があります。

苦しかったら暴れるとか、何かわかりやすいサインがあるだろう、というのは子どもには通じません。
プールやお風呂などでおぼれる子どもは「静かに沈んでいく」ことが常識となっていますが、他のトラブルでも同様に「大人が考える常識」とは実態が異なります。

行事も服装も、子どもにとって良い思い出になるよう心がけたいものです。

園長 橋本貴志