今月は「花まつり」を開催します。
今井保育園は、同じ今井にある七国山薬王寺から始まりました。そのため仏教の行事が年間行事の中に含まれています。
花まつりとは降誕会(ごうたんえ)、つまりお釈迦様のお誕生日をお祝いする行事です。
お釈迦様、元々はシャーキャ族の王子ガウタマ(ゴータマ)・シッダールタであり、都カピラバストゥの近郊、ルンビニーの地でお生まれになりました。この日が4月8日と伝わっており、花まつりを行なう日ともなっています。本来なら4月上旬の行事なのですが、新年度となって落ち着かないこともあり、旧暦に寄せて1ヶ月後の5月に開催するようにしています。
降誕会は灌仏会(かんぶつえ)とも言われます。灌仏とは仏様に水をそそぐことであり、お釈迦様がお生まれになった時、竜王があらわれ香水をそそいだという故事があります。これにならって、花まつりでは幼い頃のお釈迦様の姿をした仏像を花で飾った「花御堂(はなみどう)」に安置し、香水の代わりに甘茶をおかけして供養します。
毎年園児たちに甘茶を注いでもらっていて、「お釈迦様のように、世のため人のために、思いやりと優しさと勇気を持てるようにお祈りしましょう」と伝えています。
このほかにも、出家して悟りを開いた日の「成道会(じょうどうえ)」、入滅(にゅうめつ)された日の「涅槃会(ねはんえ)」があり、降誕会と合わせて「三仏会(さんぶつえ)」として、全国の保育園などで行事が行なわれます。(今井保育園では残念ながら未開催です。)
普段はあまり意識しない仏様を子供達にも身近に感じてもらい、良いことの積み重ね=供養の大切さを感じてもらえればありがたく思います。
ところで俗に壊れる・ダメになることを「オシャカになる」などと言います。
これは瀬戸物などの焼き物職人の方たちが言い始めたものと言われます。器を焼く際に火力があまりに強いと、せっかく作った器がかまどの中で割れてしまうそうで「火が強かった(から壊れた)」と言っていました。この「火が強かった」が「ひがつよかった」→「しがつよかった」→「しがつようか」→「4月8日」となまって、お釈迦様の誕生日から連想し、「オシャカになる」という言葉が生まれた、らしいです。
親戚の落語家から聞いた話なのでどこまで本当か。。。話半分でお願いします。
園長 橋本貴志