園長コラム「グッと堪えて」

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子供たちが入園・進級してから1ヶ月が経過しました。
新たな環境に慣れるまでは落ち着かない様子の園児たちですが、保育者は一人ひとりの成長に合わせて、丁寧な対応の保育を心がけて、その姿を見守り、援助しております。

5月は「花まつり」の行事が予定されています。
お釈迦様の誕生をお祝いするため、花御堂というお花で飾られた小さなお堂に誕生したばかりの仏さまをお祭りし、甘茶をおかけして、そのお体を清らかにする、という行事です。

お釈迦様はお生まれになった際、母親である摩耶夫人(まやぶにん)の右腕の脇から生まれたと言われ、その直後に7歩あるかれた、と言われます。
実際に生まれたばかりで歩く乳児はいませんので、お釈迦様の非凡な能力を表すエピソードとして伝説に加えられたのかもしれません。

成長の歩みは一人ひとり異なります。他の子よりも早くできるようになる子、興味を持つ子もいれば、ゆっくりと取り組んだり、まだ興味を持てずにいる子もいます。
大切なのは、押し付けないこと、その子の気持ち・興味に従い、「その時」を待つことです。
大人はなかなかこの我慢ができません。手を出してしまったり、無理にやらせてしまったりと、子どもにとっては「邪魔だなー」と思うことをしてしまいます。

大人は、そこをグッと堪えて、待つ。待って子どもが「これは、いいかも」と思えるものを見つけ出すまで、待ち続けることが、子どもにとっては最もありがたいことと言えそうです。

園長 橋本貴志