自分で決めるおむつはずし

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 7月も過ぎ、夏の暑さも折り返しに来ています。体力が低下しているのか、園内では手足口病にかかる子どももぽつりぽつりとおりますので、なるべくゆったりと過ごせるように配慮しています。

 さて、夏はおむつはずしのチャンス、とここで挑戦しているご家庭も多いかと思います。夏は薄着になりますし、排尿も頻繁になりますので、子どもとしてもおむつをして蒸れて不快な思いをするよりトイレですっきりとした方がいい、と考えてくれれば、はずれる可能性が上がる時期です。

 この時注目しておく必要があるのが肉体感覚です。自分の体はどこからどこまでか、成長途中にある乳児には曖昧なのですが、幼児に成長するとともに肉体感覚が育ち、手足を自分の意志でコントロールできるようになります。
 「おむつは蒸れて不快である」というのも肉体感覚の一つですし、排便のコントロールもできるようになります。訓練で手に入れるものではなく、成長の中で獲得するものです。子どもからすれば、「もうおむつは必要ないから、はかない」のです。肉体感覚がまだ発達してない中で無理にはずそうとすると、どうしても失敗が多くなります。これは子どもも「しまった」と思い、苦手意識をつけてしまいますので、慎重に考えたいものです。もちろん、子ども自身が挑戦したいという場合は例外です。

 肉体感覚の成長とともに心の発達も同時に起こっていますので、遊び方も一人で遊ぶ並行遊びから友達と関わる遊び(連合遊び)に変化し、コミュニケーションの内容が変わっていきます。おむつをはずすサインにもなりますが、最終的には子ども自身が決めること、とお考えいただき、成長を喜んでいただければと思います。

園長 橋本貴志