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園長コラム「風邪で抵抗力はつかない」

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9月の下旬から急に肌寒さを感じるようになりました。
連日30度を超える気温が続いていたのも大変でしたが、寒暖差が大きくなるのもつらいものです。大人でこれですから、子どもにとってはさらに辛いと思います。

秋や春は寒暖差がはげしく、天気もころころと変わります。不安定な気候の時期には体調を崩して、病気になりやすくなります。
仏教では秋と春にお彼岸(お-ひがん)という行事があり、お墓参りをされる方も多くおられます。彼岸とは「あの世」のこと。春秋という時期はあの世が近くなる時期とされ、体調を崩しやすいこともそう考えられた要因だろうと思います。
まだ体力がない子どもにとってはより不快な時期ですので、大人よりも体調管理に気をつけてあげたいですね。

ところで最近はすっかり「過去のもの」扱いとなっている新型コロナウイルスですが夏に流行し、さらに年末にかけて感染予防の徹底が呼びかけられています。
新型コロナは過去のものではなく、現在もまだ続いている驚異です。以前のような注意喚起が行われていない理由は、対策がわかっている(三密の回避、手洗い・うがいの徹底)のだから、各自十分な対策をして生活してください、ということだからです。

乳幼児はマスクをすることもできず、これら対策を徹底することができません。
そしてここで気になる論文が発表されました。アメリカの科学雑誌サイエンスに掲載された論文で、「5才未満の小児が新型コロナウィルスに感染すると、成長しても抗体が十分に作られないかもしれない」という内容です。

Just a moment...

今までは、多少だったら風邪でもひいた方が抵抗力がつくのでよい、という説もあったのですが、この論文によると感染することでむしろ抵抗力を弱める結果になることが示唆されています。
こうなってくると原因はなんであれ、感染症にかかるメリットのようなものはなく、避けられるなら感染しないようにすることが最も良いことになります。

なるべくなら、将来にわたって子ども達ができる限り健やかに過ごすせるよう、願うばかりです。

園長 橋本貴志