9月になりますと、急に秋めいてきます。
二十四節気でいう立秋(今年は8/7)をすぎると暦の上では秋となります。しかし、まだまだ暑い日が続いている中なので真夏としか考えられません。
ところが海では水温が下がり始めてクラゲが出始めたり、虫の鳴き声が秋のものに変わり始めたりと、ちょうど立秋の時期から秋を感じさせる物事が増えていきます。
昔の人々が1年の季節の巡りを暦の名前に込めて、日々の生活の参考にしていたことと考え合わせると、その観察力と洞察力に驚く思いです。
次の二十四節気は9月8日の「白露(はくろ)」で、「陰気やうやく重りて、露にごりて白色となれば也(空気がひんやりしてきて、露が降りる)」と説明されています。翌日の9日は重陽の節句(菊の節句)ですね。お酒に菊を浮かべて飲んだり、栗ご飯を食べると縁起が良い日とされます。
季節を感じ、その移ろいを楽しむ、秋は考えを深めるにもちょうど良い季節です。夏の暑さの疲れをいやしていただけたらと思います。
園長 橋本貴志