おたのしみ会では子ども達の成長をご覧いただき、ありがとうございました。
平成30年も暮れようとしています。来年は新天皇の御即位、新元号への改元が予定されており、新たな時代の幕開けを控えた特別なものと感じます。
思えば平成は、その元年となった西暦1989年末の株価こそ最高値を記録に残したものの、翌年に起こったバブル崩壊に象徴される「右肩下がり」の時代でした。
平成を青年期として過ごした第2次ベビーブーマー=団塊ジュニア世代(私もそうです)に、子どもの頃とは様子が違う世の中の情勢に戸惑い、就職氷河期を過ごし、親世代との価値観の相違に苦しむ様子が全国で見られました。
それまでは作れば売れる、並べれば売れる時代でした。売れないということは売っている側が怠けているだけ、と上の世代の人は本気で考えました。
何しろ自分の若い頃はそうだったのだから、今もそうに違いないとまったくなんの疑問も持たずにいる「大人」が多数派だったのです。
そんな「大人」が与える「子ども」へのアドバイスは「もっと努力しろ」「我慢が足りない」「頑張れば報われる」でした。世間の情勢の変化を「子どもの努力」に置き換えてしまったのです。
団塊ジュニア世代は素直に努力し、我慢し、頑張りました。その結果は……他の世代に比べて「圧倒的に多い非正規雇用者」「圧倒的に多い引きこもり率」「圧倒的に多い未婚率」でした。個人の努力ではどうしようもなかったものにあらがおうとした結果が、これです。
人口の大きな部分を占める団塊ジュニア世代の多くが、子供の頃に描いた夢と現実の失意との間に悩み、苦しみ、絶望する「呪いの時代」、平成はそんな時代であったとも言えます。
ぜひ次の御代は、子どもたちにとって夢が希望となり、未来に実現していく時代になりますよう、祈らずにはおられません。
幸いにも現在の10代、20代、30代の人々に、夢を足がかりに多くの事業を展開しようとする方が多くおられます。きっと良い時代になる、そんな思いをいだきつつ、新年を迎えたいと思います。
良いお年をお迎えください。