埼玉県さいたま市の『祖父母手帳』をご存知でしょうか。
孫が生まれ、久しぶりの子育てに関わる祖父母の方に、「今」の子育てを伝えるための冊子です。
下のアドレスから読むことができます
http://www.city.saitama.jp/007/002/012/p044368.html
この10ページに「ここが変わった! 子育ての昔と今」というコーナーがあり、昔の常識が今の非常識となっている事例が紹介されています。
たとえば次のようなものです。
【だっこ】
昔:”抱きぐせ”をつけると、赤ちゃんはだっこを求めてしょっちゅう泣くようになる。
今:だっこは自己肯定感、人への信頼感が育つなど、心の成長に大切。抱きぐせは気にしなくていい。
【おむつはずし】
昔:早めにはずしたほうがいい。
今:大人の都合ではなく、子どもの体調や発達を見ながら、のんびりと進める。
「えっ?」と思われた方も、そうでない方もいらっしゃると思います。
かつてはやってはダメと言われていたことが、今では必要とされる事になった例は、この冊子に取り上げられているものの他にも枚挙にいとまがありません。
何十年にも渡って乳幼児を育て続ける親のベテラン、という方はいらっしゃいません。乳幼児期の子育ては子供の成長とともに数年で終わってしまいます。その後情報がアップデートされなくなるので、「子育てはこうするものだ」という知識が「常識」として保存されます。
どのような知識も10年単位では新発見の事実とともにすっかり様変わりします。数十年後の「孫育て」に際してかつての「常識」が非常識になってしまうというのも無理からぬ事です。
とはいえ、同時にもっとも身近な子育ての相談相手でもあるのが祖父母でもあります。またその経験や知識が全部使えないということもなく、助けられることも多いのではないかと思います。今昔のギャップを埋めることができれば、より良い理解者となっていただけるのではないでしょうか。
ぜひお祖父様、お祖母様に上記の『祖父母手帳』を見ていただき、知識を共有していただければ幸いです。